雑誌プレジデント 2014年4月14日号に紹介されました! 「息子と一緒に売るシャワートイレ」

July 10, 2014

「息子と一緒に売るシャワートイレ」

http://president.jp/articles/-/12761 より引用

 

 

 

年々人口が減少の一途を辿る日本にいると、「マイナス成長」が当たり前のように思えてくる。しかしながら、世界に目を転じれば、「成長のポテンシャル」を持つ国々が溢れている。タイで、ビジネスチャンスを見つけた人たちを追ってみた。

 

息子と一緒に売る「シャワー式トイレ」

マーケットの「欠落」に着目しただけでなく、徹底的なローカライズで新しい価値を創造し、タイ人のライフスタイルを変えつつある和僑もいる。08年に「ハッピートイレット社」を設立した成田博明氏(57歳)だ。伝統的なハンドシャワー(お尻を洗うためのホース)からシャワー式トイレへ。成田氏は、タイのトイレライフの劇的な変化を牽引している。

ハンドシャワーでは物足りない。日本と同じようにタイでもシャワー式トイレを使いたい。この極めて個人的な動機が、タイ産の健康食品の輸出業を営んでいた成田氏を第2の起業へと駆り立てた。

「大学卒業後、富士ゼロックスに勤めましたが、いつかは起業したいという夢があり、39歳で早期退職制度に応募しました。タイに関連するビジネスを選んだのは、社内留学制度で滞在したタイの暖かさやタイ人の人柄のよさに魅了されたからですね。チェンマイ北部山岳民が古くから食用としていたプエラリアミリフィカという植物の女性ホルモン様作用に着目した健康食品。この事業が軌道に乗ると、次のビジネスを考えるようになり、思い立ったのがシャワー式トイレです。当時、日本から持ち込んで使用していましたが、どのメーカーのモノもよく壊れた。電圧の関係上、降圧トランスを使用する必要があり、電圧も安定していなかったため、半年ごとに日本から調達しなければならず辟易していたんですよ。周囲の日本人に聞くと同じような不満が多い。これはチャンスだと考えました」

トラブルが多発する理由の大半は、タイのトイレの環境と電圧にある。トイレが完全に個室化されている日本と違って、タイではシャワーとトイレが同じスペースに設けられていることが多く、電圧も日本の倍以上の220ボルト。便器に水がかかれば、部品が動かなくなるどころか漏電や感電の危険性もある。

 

だったら電気を使わないシャワー式トイレを作ればいい。成田氏は06年から1年半の月日をかけて、専門家の協力を得ながら非電圧式の型を考案するまでにこぎつけた。後は工場に作ってもらうだけだ。だが、ここからが難産だった。

「当初、大手工場に金型製作を依頼しましたが難しいと断られた。ノズルの細かいパーツがあまりにも多かったからです。ようやく4カ所目で協力工場を見つけましたが、試作品ができるまで1年近くかかりました。さらに、テストをした後に商品化したにもかかわらず、初期ロットに不備が見つかり、回収を余儀なくされた。それからは改良、改良の毎日ですね。壊れる前に点検に行くのがウチのモットー。クレームがあれば、どんなに遠いエリアでもメンテナンスに出かけ、1台でもトラブルがあれば改良しています。儲けよりも、いまは改良やメンテを頻繁に行い、ノウハウを蓄積することが先決。おかげで部品はどんどんシンプルになった。使用環境に合った改良部品もずいぶん蓄積できました」

パーツ改良により故障は減った。商品の信頼性が向上し、国内、海外での販売も順調だ。ここ数年は、前年比200%前後で販売台数を伸ばし、市場占有率も大手メーカーを凌いでいる。当面の目標は、海外市場も含めて100万台の販売だ。どんなトイレにも簡単に取り付け可能な新製品「Tokyo sukkiri」を投入した今年度は前年比300%を目指している。

 

 

12年からは、息子の暁彦氏という強力な援軍も得た。新卒で大手総合商社の繊維部門に配属された暁彦氏は、デング熱で倒れた博明氏をタイに見舞った際、父親の事業に将来性を感じて、退社を決意。入社後、半年足らずで父親の会社に転職した。

「将来的には退社して手伝おうかなとは漠然と思っていましたが、父に『来るならいま来い』と言われ、予定より早くなりました。決断は正解だったと思います。主に海外での営業を担当していますが、ベトナムやカンボジア、フィリピン、シンガポールはすでに代理店を経由して販売していますし、インドやインドネシア、アメリカやフランスからの引き合いもある。フランスは女性用のビデがある国ですが、このシャワー式トイレがあれば、ビデとトイレの2つを置く必要がなくなるというんですね。タイのホテルからの受注も増えました。私たちが狙っているのは三ツ星、四ツ星クラスのホテル。簡単に導入可能ですし、シャワー式トイレがあれば日本人の集客にも有利になる。立地の不利もカバーできます」

同社への取材は、和僑世界大会の物産展会場の入り口近くでブースを構え、来場者に自社製品を紹介する暁彦氏の姿を目にしたことがきっかけだ。実にわかりやすい説明だっただけではない。何より、自社の事業に無限の可能性を感じていることが伝わってきた。スマートな物腰と的確な話術の持ち主は、大手商社勤務のキャリアをあっさりとなげうち、なんとも楽しそうにシャワー式トイレの営業活動に勤しんでいた。ここにも、あっけないほど決断が早く、既成概念や世間体に縛られない和僑がいる。

 

 

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